Gene Mapper -full build-:読書メモ
このページにはネタバレが含まれています
第一部 拡張現実
1 Offer
早朝、黒川からの音声メッセージで目を覚ます林田
L&Bコーポレーション経由で受注した<マザー・メコン>の案件について、納品したイネ、SR06が化けたとのことだった
遺伝子崩壊(ジーン・コラプス)ではないか
林田がマッピングしたロゴが崩れ始めている
<マザー・メコン>農場にSR06というイネでロゴと認証マークを描くプログラムを作ったのが林田だった
マザー・メコンから送られてきたDNAのデータ容量は200GBもあった ここ最高にドキワクポイント、ヒト以上のDNAデータを持つ生物とは?maichan.icon 送られてきたDNAをを解析すると、イネ赤錆病に耐性がなかった
イネ赤錆病は2016年、東アジア飢饉を起こした病原菌
耐性のなかった旧来(レガシー)のイネ属作物の種苗は流通禁止になっている
旧来のイネに取って代わった蒸留作物の第一号を作り出したのがL&Bコーポレーション、そしてその立役者が<マザー・メコン>プロジェクトに口を出してきているバーナードだった
目的とする植物のすべての遺伝子を調査し、必要なものだけを残して新たな機能を付け加えた、人工の植物、蒸留作物
DNAには林田の署名があった
つまり林田が納品したイネが何らかの変異をしたということmaichan.icon
イネ赤錆病の2年前、インターネット追放(ロックアウト)が発生し、ネットワーク上のデータだけでなく殆どのコンピューターに保存されていたデータが失われた
データのサルベージができる人物を探して依頼をしなければならない
2 Cafe Zucca
データのサルベージについて黒川との打ち合わせ
蒸留作物に色がつく原理と、マザー・メコンのロゴをフルカラーにできなかった理由
2つのタワーから散布されるメッセージ物質を同じタイミングで受け取ることで発色遺伝子が有効化される
フルカラーにすると複雑すぎて正解にたどり着かない
3 Internet Diver
条件として、ベトナムで顔を合わせて仕事をすることを提示される 犬のアバターとへんちくりんなスクリーンネームを使っていないところがポイント高いmaichan.icon
キタムラが言うには、200GBのDNAにバッタのDNAは混ざっておらず、一つの生物から取得されたひと繋がりのDNAであるという
ドキワクポイント、林田のデザインしたイネが、ヒトより巨大なDNAデータを持つ生物になったってこと?maichan.icon 第二部 ホーチミン・シティ
4 Miss Nguyen
キタムラに会うためにベトナムにやって来た林田
ベトナムの空港で現実に会った黒川は、身長140㎝程度と非常に小柄だった
ちなみに黒川さんが締めているニットタイとは、一本の糸で編まれた軽くてカジュアルなネクタイのことmaichan.icon スキンヘッドの女に「ボク」呼ばわりされても「若く見られた」と軽くいなす黒川さん、切ないmaichan.icon
ちなみにこの女、絶対サーシャだろ…と思ってたらそうだった
何かあると林田の太ももをつついてくる、位置的にちょうどいいんだろうかmaichan.icon
キタムラのアシスタント、グェンの出迎え
エピローグにて、お父さんを再現していることが明らかになる
黒川はグェンが漢字の向きを間違えたことを怪しんでいる
「ドジだから」でスルーする林田、鈍いmaichan.icon
5 Kitamura
この案件、一つ間違えば農業が20年は逆戻りしかねない
自然植物に戻る可能性もある
キタムラは事業用コンピューターから検索クラウドにアップロードされていたデータをサルベージしてきた
6 Office
シリアル・DNA/シーケンサーを用いていれば、DNAのデータが混ざり合うことはない
バーナードからのビデオレター
「レターは実写でなきゃだめなんだ」と言うバーナード、だから黒川さんもいつも実写なんだmaichan.icon
マザー・メコンの調査に行ってほしい
バーナードの口ぶりから、黒川はまるで身内のようだった
それも息子のような
黒川はフリーランスのコーディネーターでL&Bの社員ではない
7 Hồ Chí Minh City
グェンとホーチミンの街に出た林田
グェンと別れサイゴン大聖堂でエンリコを名乗る人物と拡張現実で会う
黒川は21年前、スーパーライス・ZEROを食べて昏睡状態に陥っていた
だから遺伝子工学を憎んでいるはずだ、とエンリコは言う
第三部 黒川さん
8 Farm Manager
マザー・メコンにやってきた林田と黒川
キタムラがキムの店で調達してきた防護服は、黒いカーボンファイバーの装甲で全身を覆う鎧のようなものだった
轍鮒と黒川が語るエンリコと、林田があったエンリコは別人のようだった
防護服を有効化した黒川は痙攣して心停止してしまう
黒川の右肩に輝くバーコードがあった
黒川は脈が止まっている状態で、アバターで林田とテップに話しかけ、指示をする
9 Field research
五冠の発案者で認定を申請したのはテップだった
SR06が化ける瞬間を記録するため、農場にカメラをセットする
防護服がバッタを敵味方識別しようとしている
10 Dong Duong Express
東洋高速鉄道(DDE)でホーチミンに向かう林田と黒川
黒川は14歳のとき、スーパーライス・ZEROを食べて小脳と脳幹の大部分を失ったため、その機能をアバターとビヘイビアで補っている
L&Bは黒川の体を使ってアバターやビヘイビアを組み込む人体実験をした
バーコードはそのときのもの
黒川の顔や体は父親に似せて整形したもの
脳梁がないのでアバターを二つまで同時に処理できる
第四部 未来の顔
11 Kim's Bio Solution
ホーチミン旧市街にあるキムの店にやってきた林田
シリアル・DND・シーケンサーにかけようとしたバッタは、ボトルの中で土に分解していた
別の2本のボトルにはSR06と汚染稲を入れたはずだが、2本とも汚染稲になってしまっていた
林田は黒川を疑う
12 Terrorism
キタムラのオフィスに戻った林田
ワールド・レポーティングにスケープゴートとして狙われたのは、林田だった
キタムラは汚染稲が古代米の黒米だとあたりを付けた
SR06はバッタに噛まれたところから生きたまま汚染稲に変化していた
汚染稲の細胞には核の他に紐のような器官があった
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